破産宣告を受けることによって、経済的な面では様々な制限が発生します。とはいえ破産後にも、一定の範囲内での保障はあります。破産宣告を受けても、破産したことが戸籍や住民票に記載されることはありません。選挙権や被選挙権は保護され、失われることはありません。破産宣告の事実は本籍地の市町村役場の破産者名簿には記載されますが、第三者がこの名簿を見ることはできません。破産宣告に対する免責決定がなされれば、破産者名簿から抹消されます。官報に公示される破産宣告の公示について、一般の人が官報で目にする危険性はありません。破産宣告により破産者が財産の管理処分権を失うといっても、生活に必要な家財道具等は従前通り使用できることが保護されています。そして、破算した後に何らかの収入があった場合、破算者の財産として好きなように使えます。破産宣告により、とにかく一切の返済の義務がなくなることは、破産者にとっては大変な助けになることです。裁判所へ出頭するのも、原則的に1度のみとなっています。自己破産してしまったからといって、先行き真っ暗などということはないのです。